2018年03月13日

前の時間

7人の子が机を向かい合わせ説明文を読み合っていた。
先生の質問に勢いよく手を挙げる子もいたし、挙手をためらっている子もいた。どの教室にも見られる日常的な学習風景である。しかし、しばらく授業を参観している間に、これまでの先生のきめ細かな配慮のようなものが見えてきた。何度も音読の指名を受けて学習範囲を読む子もいたし、発言の仕方を指導される子と、発言の内容を指導される子とを意図的に考えておられるような場面があった。
授業後、「前の時間の観察で、音読が十分でなかったので、この授業で力をつけてほしいと考えたから」「内容に興味を持っていたことが前の時間の学習感想に書いていたから」「発表の仕方が充分でないと判断したから」と「前の時間」というのが繰り返しでてきた。授業の成果を何で測るかという場合、「前の時間」はキーワードにならないだろうか。
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posted by ky at 16:57| Comment(1) | 日記

2018年03月10日

作文

▼ある文集から引用。「ぼくは、春を見つけにいきました。お日さまがぼくたちをむかえてくれました。お日さまのよこにうらしまたろうのりゅうぐう城のような長浜城がありました。とよとみひでよしがはるのひざしにつられてでてきそうでした。(3年)」 ゆったりとした時の経過を感じる作文。簡潔に、春を綴っている。
▼「クラブはどのようにきめたらいいでしょう。」「はじめて、がっこうにきて、きょうしつにはいったら、じぶんとおなじようちえんのひとがすくなくて、しっているひともすくないんだけど、ともだちはどうやってつくるんですか。」 学校生活の疑問に答える文を書くという説明文題材。
▼ポスターの写真や絵だけを提示して、何を目的にしたものかを考えさせ、その根拠を分かりやすく書かせる作文。新聞のスポーツ記事をもとに、負けたチームの立場で、見出しを考え、新聞記事を作り変える作文。「テレビと新聞」を比べ、討論会をした後、その学習経過を振り返り、自分の考え方の変容をまとめる作文。
▼作文は好きでないという子どもに書くことを厭わないようにしたいと考え、書きたくなる題材や方法を探すようようになってから久しい。今後、「伝え合う」ということを軸に題材を考えると、手紙、報告、新聞と作文教育に新しい風を感じ胸が躍る。が。地道な作文という活動を教室に増やしたいと強く思うこの頃。
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posted by ky at 15:03| Comment(2) | 日記

2018年03月09日

掃除

期待している新任の教師の一人にN君がいる。
学生時代から教師への熱い思いを抱き続続けた青年である。サークルを作ったり先輩教師に学んだり、研究発表があると聞けば東奔西走するなど半端ではなかった。N君は2年生を担任した。教育実習も2年だったので自信があったのだろう。子どもと出会う前夜までは夢を膨らませていたはずである。しかし、彼の描いていた子ども達と違ったようである。
子どもとの心の距離を感じたり、思うように動いてくれないことを躓きと感じる出来事が続いたらしい。「叱る練習をした」という意味のメールが2日目に届いた。
N君から「そうじに力を入れています。そうじそうじそうじ。まず、そこから始めたいと思って。口の悪い、国語教師としては失格だけど、一生懸命、頑張っています。今日は、そのそうじが時間通りに終わって、かなりきれいで・・・。うれしかった」というメールが届いた。これを見て、2年生の担任として壁を越えたと思った。 「最高です。学校中で一番を作るのです。掃除は先生と子どもでできる仕事です。それに形で見えます。学級に誇りが生まれます。掃除ってよいところに気が付きました。さすがです」というメールを送った。
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posted by ky at 17:05| Comment(3) | 日記